2019年の「母の日」の推計市場規模は前年比約3%増の約1205億円。

2019年の「母の日」の推計市場規模は前年比約3%増の約1205億円。昨年の約1170億円から約35億円の増加と推計される。

これで「母の日」の推計市場規模は2016年の約1030億円、2017年の約1135億円、2018年の約1170億円、そして今年の約1205億円と3年連続の増加となり、この約1205億円は日本記念日協会が「母の日」の市場規模の推計をはじめた2009年以降の最高額となる。ではその増加の理由をいくつか考察してみると。

「元号が新しく令和になったマザー・レイワ効果」
1・元号が「平成」から「令和」となり、新しい時代の到来感の祝福ムードの中、人々の心と行動に「令和の最初の『母の日』に、母親もしくは母親のような存在の人に対して、日頃の感謝の気持ちが伝わるものをプレゼントしたい」と思う人が増える。マザー・テレサのような慈愛に満ちた存在であるマザー・レイワに。

「私だって母だもの効果」
2・今まで「母の日」にプレゼントをもらっていた人だけでなく、母親なのにもらっていなかった人も「母の日」なんだから自分にご褒美をあげてもいいじゃないと考える人が増えた。「母の日」は母であることと子育てを頑張ってきた人のお祝いの日なんだから、と思えば堂々とネットなどで欲しいものを購入できる。

「母の日商品はインスタ映え効果」
3・2017年に流行語になった「インスタ映え」。その年の「母の日」の推計市場規模を前年よりも大きく押し上げる要因となったインスタグラム効果が拡大。インスタは「母の日」という多くの人が共通に共感できる記念日と相性が良く、花やスイーツ、ファッションなど、華やかで高級感のある商品の需要を高める。

「義理の母にもプレゼント効果」
4・男女ともに晩婚の人が増えると、自分の母親はもとより義理の母親にも「母の日」には何かをプレゼントしなくてはと考える人が増える。そして「母の日」のプレゼントは一度始めると毎年繰り返すことになるので、家族の結びつきを確認する儀式のようなものになっていく。

「母の日に苺のケーキ効果」
5・日本記念日協会では「母の日」には「苺のショートケーキ」を贈ることを提案している。苺という字は草冠に母と書く。つまり「母の日」はお母さんに「ありがとう」の言葉とともに感謝の冠を捧げる日でというわけだ。全国に400店舗の洋菓子店を展開する銀座コージーコーナーは日本記念日協会の提案に賛同して、今年から苺をふんだんに使ったデコレーションケーキにティアラ(冠)を飾り付けた「マザーズティアラ」を商品開発した。こうした「母の日」のプレゼントアイテムにカーネーション以外の定番が生まれ、そこになるほどの物語があることで大きな広がりを見せていく。

※写真は銀座コージーコーナーが「母の日」向けに開発した「マザーズティアラ」。尚、推計市場規模の金額は億の単位の下一桁が0か5のどちらに近いかを判断し、近いほうに当てはめて発表。上記の文面、金額などを番組、紙面、Web上などでの使用を希望するときは必ず一般社団法人・日本記念日協会まで電話(0267-68-2465)で連絡をして許可を得てください。