神奈川県の相模原市立図書館では日付ごとにその日に生まれた作家や作品名が書かれた手作りのしおり「バースデーブックマーカー」を無料で配布している。

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神奈川県の相模原市立図書館で2016年11月1日から配布が始められた日付の書かれた手作りのしおり「バースデーブックマーカー」。毎日、その日に生まれた作家の名前や作品名のほか、その日の出来事や記念日なども掲載されているしおりだと聞いて、日本記念日協会の代表理事としてはどうしても見に行きたくなった。

図書館の入り口近くに設置された手作りの木製ボード(写真・上)に、透明なビニール製のポケットが日付ごとに付いていて、ポケットの中にその「バースデーブックマーカー」(誕生日のしおり)が入っている。例えば12月21日のしおりには・・・「松本清張 1909年12月21日生まれ BF ゼロの焦点 BF 火の路 上・下  バスケットボールの日  783.1 バスケットボールを極める 倉石平/著 回文の日 E/ピーエル出版 ぞうからかうぞ 石津ちひろ/著」と記載されている。つまりこの図書館で借りられる本だけを記載しているのだ。ちなみに「バスケットボールの日」は1891年の12月21日に初めてバスケットボールの試合が行われたことに由来する。つまり歴史的な出来事のひとつ。こうしてその日にゆかりの本を探すのも楽しいだろうし、自分の誕生日はどんな作家や作品に関係しているのかを知るのも、本との新しい出会いのきっかけになるに違いない。

じつに素晴らしい。細谷正行館長(写真・下右)にお話を伺うと、職員みんなでどうしたらもっと図書館を利用してもらえるかを考え、この「バースデーブックマーカー」のアイデアが生まれたのだという。せっかくの労作なので今年の11月1日に1年間の「バースデーブックマーカー」とともに365冊の「その日の本」を図書館に並べてみてはどうだろうか。本は毎日の暮らしの中に欠かせない存在ということを再認識するうえでも、図書館文化のひとつの形としても意義のあることだと思う。

もしかしたら日本中の図書館、書店で記念日にまつわる企画、イベントが行われているのかもしれない。なぜなら記念日と本はとても相性が良いのだから。我が町の図書館でこんな記念日の企画を開いているという情報をお待ちしている。